マーケティングオートメーションというシステムは、サイトを軸に展開し、見込み客の発掘からその後のブランディングまでを可能にした画期的なものでした。
膨大なデータをもとに分析が可能なので、ターゲットセグメンテーションも正確です。
かつては年収、男女年齢層などというセグメンテーションでしたが、ネットの訪問頻度や回数、訪問時間帯などで、その閲覧者の行動パターンまでもセグメンテーションが可能で、これはマーケティングオートメーションという考え方でないと実現できないものでした。
これからAIが導入されようものなら、ますます分析能力が上がり、もはや全てマーケティングオートメーションツールにお任せできるのではないか・・・と考えてしまいそうですが、なかなかそういうわけにはいきません。
今回の記事では、今までの歴史から予想されるマーケティングオートメーションの問題点をあげてみましょう。
マーケティングオートメーションの限界
データをもとに、見込み客を増加させたり、情報発信を継続的に行ってその見込み客を育成・ブランディングしたり、ということは、もはやマーケティングオートメーションが担う役割と言ってもいいでしょう。
しかし、やはりこれだけでは限界があります。
人間はネット空間、情報空間で生活しているわけではありません。
我々が暮らすのは、この物理空間なのです。
あなたの商品を手に取ってくれるかもしれないお客様がいるとします。
お客様が商品を手にとったときが、ファーストコンタクトでしょうか?
いいえ、ちがいますね。
ネットで始まる消費行動
ファーストコンタクトはそれより前、お客様がネットで情報を検索し、あなたの商品を見つけたときです。
このようにきっかけがネットから始まるということは、ビジネスにおいて絶対に看過できない問題です。
しかし、お客様は、商品を手に取って眺めておられます。
それはなぜでしょう?値札をみているのでしょうか?違います。
値段はネットですでに調査済みでしょう。
お客様は、じっさいに手に取ることでしかわからない何かを感じようとしています。
ゴルフクラブなら振ってみたり、カメラなら重さを感じてみたり、操作感覚がフィットするかを調べているのです。
自動車やバイクなど、ネットで見るだけでは、おそらく買わないものもありますね。
やはり自分で運転したり、操作したりして、自分にフィットしている商品かどうかは非常に気になるはずです。
フィットを越えた感動が生まれることもあるでしょう。
自動車のステアリングや釣竿のしなり、スケートボードの滑走性や包丁の切れ味、洗剤の洗浄力など、リアルで味わって頂く感動が購買の動機となるのです。
つまり、あなたのお客様が購入に至るまでには興味・関心をもって調査するという段階と、比較・検討して購入するという段取りがあります。後半のプロセスに至ってはリアルでの活動、物理空間での行動が伴うことが多いわけです。
感動とイメージを与える
これは、商品がモノである場合だけではありません。
情報や金融商品、サービスを売る場合でも、リアルでの感動は合った方がいいわけで、だからこそ体験会やセミナーがあるわけです。
というわけで、情報発信や初期の段階ではネットを活用し、もう少し段階が進んできたころにリアルでの体験や感動があるとなおいいわけです。
これは、クロージングには営業マンの強力な一手が欠かせない、というのと少し似ています。
優秀な営業マンというのは、その商品を使うかによって、お客様の生活がどう変わるか、どう豊かになるか、というイメージを抱かせるのがうまいものです。これは営業マンが意識しているかどうかは関係ありません。商品について知り尽くしていることも、自信家タイプの営業マンの方が成果を出しやすいのも、言ってみればこの、イメージを抱かせるのが上手という能力に結び付くわけです。
もちろん、営業マンの能力だけよりも、商品の魅力を体験できる機会を提供があった方がいいに決まっています。
マーケティングオートメーションの課題
やはり、課題は上記の部分を伝えきれないです。
メールは文章ですから説明にはいいですが、感動的な体験をそのまま伝えられません。
動画を添付しても体験には及びません。
感動体験がないということは、お客様が購買行動をおこしても満足度が上がりにくいことがあります。
感動体験があったうえで、お客様がその感動によって、ご自身であなたの商品を選んでくれた時、そのお客様は強力なファンとなってくれていることでしょう。
リアルとネットでの販売
飲料水を販売するときに、ネットで販売サイトを作るより、道路で対面で売る方が9倍ほど売れたというデータもあります。
商品にもよるでしょうが、やはりリアルでしかない強みというのは存在するのです。
こういった「押し」こそ、これからの課題です。
マーケティングオートメーションによるデータ分析は、非常に強力なサポートとなりますが、お客様にとって感動的な体験を付与するわけではありません。
感動体験こそ、人間にしかできないことであり、クリエイティブでなければAIにとって代わられるぞ、というような流言はこういった事情に立脚してささやかれるのでしょう。
実際、マーケティングオートメーションは感動させるシステムではなく、分析、トラッキング、ブランディングがおもな仕事です。
それをもとにキャンペーンや展示会、体験会などでユーザとのふれあいや感動体験を作り上げていくことは、これからのビジネスで大きな課題となるでしょう。
特に中小企業では大事な戦略です。
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